「病院のお給料と比べて、デイサービスの看護師ってどうなんだろう…」
「病棟からデイサービスに転職したいけど、仕事内容も給料も全然わからない」
「志望動機はどう書けば・・・?」
病棟看護師からデイサービスへの転職、気になってるけど踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
こんにちは、ノマドナースです。私は病棟看護師として5年間働いた後、デイサービスで約1年間働いた経験があります。
実際に経験した立場から、デイサービスの転職について突っ込んだところをお話ししていきます!
デイサービスに転職するメリット・デメリット
メリット
夜勤なしで働ける
病棟勤務で一番大変だったのは、夜勤による身体的・精神的な負担でした。デイサービスは基本的に日中のみの勤務となり、生活リズムが整いやすいのが大きな特徴です。
私の場合、夜勤がなくなったことで:
- 睡眠の質が改善
- 休日の予定が立てやすくなった
- ルーティーンができ体調管理がしやすくなった
という変化を実感しています!
利用者さんとじっくり関われる
病棟では時間に追われ、患者さんと十分なコミュニケーションが取れないことも多かったのですが、デイサービスでは利用者さん一人ひとりとゆっくり関わる時間があります。
具体的には:
- 利用者さんの生活背景を深く知ることができる
- コミュニケーションを通じて信頼関係が築ける
- その方に合った細やかなケアが提供できる
心と体のゆとりができる
病棟の緊張感から解放され、より落ち着いた環境で看護が提供できます。
- 急変対応が比較的少ない
- 業務に追われる感覚が少ない
- プライベートの時間が確保しやすい
デメリット
給与面での不安
夜勤手当がないため、総支給額は病棟勤務と比べて減少します。
具体的な金額感:
- 手取り20万円前後が一般的
- 夜勤手当(月4回程度)がなくなる
- 賞与も病院より少なめ
医療機器が限られる環境
病院とは異なり、医療機器や医療材料が限られています。
- 高度な医療機器がない
- 処置に使用できる医療材料が限定的
- 緊急時の対応に制限がある
この環境の中で、どう工夫して看護を提供するかが重要になってきます。
看護師としてのスキル維持
急性期での看護スキルを維持するのが難しい環境です。
- 点滴や採血などの処置が少ない
- 急変対応の機会が限られる
- 最新の医療情報にふれる機会が減る
デイサービスならではの課題
医療と介護の狭間での判断
医療職として一人配置されることが多く、判断に悩むことがあります。
- 受診の判断
- 家族との連携
相談することは多くないのですが、いざというときに看護師が1人なのは責任を感じました・・・
デイサービス看護師の年収は?
デイサービスの看護師として働く際、最も気になるのが給与面ですよね。
正直、安かった・・・!
具体的な給与の実態
基本給与の目安
私の経験から、デイサービスの看護師の給与は以下のような構成が一般的みたいです。
- 基本給:18-22万円
- 各種手当:2-3万円
- 手取り:20-23万円程度
経験年数や地域によって多少の変動があります。
ちなみに、デイサービス看護師の平均年収は約335万円で、病院勤務の看護師の平均年収(約397万円)よりも低い傾向にあります。
やっぱりお給料は安いですよね・・・
私の時は手取り20万なかった・・・(旅行行ったら大赤字)
休日・休暇の制度
デイサービスの大きな特徴は、規則正しい休暇が取得できる点です。
- 日曜日が固定休の施設が多い(その他に週1日休み)
- 年間休日:110日〜120日程度
- 有給休暇の取得率は高め
福利厚生について
多くのデイサービスで導入されている福利厚生
- 社会保険完備
- 通勤手当支給
- 制服貸与
- 健康診断実施
施設によって違うもの
- 住宅手当
- 家族手当
- 資格手当
- 退職金制度
看護師のキャリアはどうなる?
デイサービスでスキルアップするなら…
- 介護支援専門員の資格取得支援
- 認知症ケア専門士の取得
- 管理者への昇給
将来的な展望は?
デイサービスでの経験を活かして、こんなことに挑戦できます。
- 施設管理者へのステップアップ
- 在宅医療分野への展開
- 介護施設の立ち上げ
デイサービス看護師の1日の流れ
私が実際に経験したデイサービスでの1日の業務内容をご紹介します。 施設によって多少の違いはあるけど、基本的な流れはほぼ共通してるっぽい!
8:30〜 | 出勤、車で利用車さんのお家にお迎えに行く |
---|---|
9:00〜 | バイタル測定して入浴の可否判断。入浴後の皮膚チェック・軟膏処置 |
10:00〜 | ラジオ体操、レクリエーションを見守る |
11:00〜 | 経管栄養の準備、吸引、経管栄養スタート |
12:00〜 | 利用者さんの昼食配膳、食介、内服介助 |
ー休憩ー
14:00〜 | カルテ記入。バイタルと、1日の様子 |
---|---|
15:00〜 | 連絡ノートがある利用者さんは1日の様子書いて、かばんに入れる |
16:00〜 | 物品の後片付け、明日の準備、カラオケの手拍子(笑) |
17:00〜 | 利用者さんをお家まで送る |
17:30 | 業務終了! |
求められる看護スキル
デイサービス看護師に求められるのは「コミュニケーション」です。医療的な判断や処置も必要ですが、それ以上に大切なのは利用者さんやご家族、スタッフとの関係づくりです。
看護師は通常1人配置のため、介護職員との連携が必須となります。バイタルチェックや服薬管理などの基本的な看護業務に加え、利用者さんの些細な変化に気づく観察力、介護職員からの情報を適切に判断する能力が求められます。
まあ・・・正直、急性期病院とは比べものにならないくらいめっちゃ楽でした。プレッシャーも時間の流れ方も全然違います。
デイサービス看護師の志望動機はどう書く?
志望動機で押さえるべきポイント
デイサービスへの志望動機では、「なぜ病院を離れるのか」「なぜデイサービスを選んだのか」この2点を明確に伝えることが重要です。
- 利用者さんとじっくり関わる看護がしたい
- 予防的な視点でのケアに関心がある
- 生活に寄り添う看護を実践したい
具体的な志望動機の例文
『病棟看護師として5年間勤務する中で、患者さんの退院後の生活に関心を持つようになりました。特に、在宅での生活をいかに支えるかという点に課題を感じ、デイサービスでの看護に興味を持ちました。
デイサービスでは、利用者さんの生活に寄り添いながら、予防的な視点での看護が提供できると考えています。また、多職種と協力しながら、その方らしい生活を支えるケアに携わりたいと考え、応募させていただきました。』
面接でよく聞かれる質問と回答例
Q1:なぜ病院を離れようと思ったのですか?
回答例:「急性期での看護も充実していましたが、もっと利用者さんの生活に寄り添った看護がしたいと考えました。特に、予防的な関わりを通じて、在宅生活を支える看護に携わりたいと思いました。」
Q2:夜勤がなくなることで給与は下がりますが、よろしいですか?
回答例:「給与面は理解しています。その分、生活リズムが整い、より質の高いケアが提供できると考えています。また、長期的なキャリアプランを考える上でも、この経験は重要だと感じています。」
Q3:介護職との協働について、どう考えていますか?
回答例:「看護師としての専門性を活かしながら、介護職の方々と協力してケアを提供したいと考えています。お互いの強みを活かし、より良いサービスを提供していきたいです。」
正直なところ…
実は、看護師の転職はとても有利な立場にあります。多くの施設で看護師が不足していて、看護師の資格があれば、面接で不採用になるのは聞いたことがないです。面接対策に過度に不安を感じる必要はなさそう。
初めての転職で少しでも不安を感じる方は、看護師専門の転職サイトやエージェントを利用するのがおすすめです。
デイサービスの求人を探すのにおすすめの転職エージェント
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転職成功の裏技
デイサービスへの転職を考えている方に、とても効果的な方法があります。 それは、派遣看護師や単発バイトの求人を活用する方法です。
派遣や単発バイトのメリット:
- 期間限定で実際の職場を体験できる
- 職場の雰囲気や仕事内容を把握できる
- 自分に合わない場合は期間満了で終了
- 気に入った場合は正社員への切り替えも可能
私自身、この方法でデイサービスでの働き方を体験し、実際の職場の雰囲気や仕事内容を知ることができました。まさに「百聞は一見に如かず」。実際に働いてみることで、想像していた仕事内容と現実のギャップも把握できます。
最初から正社員として転職するのではなく、まずはお試し期間を設けることで、転職失敗のリスクを最小限に抑えられます。
▶ 実際に私が利用した転職エージェントをまとめている記事を貼っておきます
実際に働いてみたデイサービス転職体験談
転職前の不安と実際の職場環境
病棟での勤務経験しかなかったので、最初は職場の人間関係に大きな不安がありました。 以前の職場では介護職と看護師の関係があまり良くなかったため、特に看護師が1人体制のデイサービスで、介護職の方とうまくやっていけるか心配でした。
しかし、実際に働いてみると、職場の雰囲気は想像以上にアットホーム。介護スタッフの方々は皆さん親切で、初めて働く私を温かく迎え入れてくれました。
デイサービスならではの魅力
1. 利用者さんとの深い関わり
病院では難しかった、利用者さんとゆっくり話す時間があります。特に昔話を聞かせていただくことが多く、その方の人生観に触れられる貴重な機会でした。
2. 地域文化との出会い
デイサービスでは季節の行事が多く、地域の文化や習慣に触れる機会が豊富です。利用者さんから直接、地域の歴史や風習を教えていただけるのが、とても興味深く、良い人生経験になりました。
3. 新しい経験
送迎業務など、病院では経験できない仕事にもチャレンジできます。普段の生活では知ることのない初めて通る道は新しい発見も多かったです。
実際に感じた課題点
1. 医療材料の制限
病院と比べて使用できる医療材料が限られています。慣れるまでは戸惑うことも多く、創傷ケアなどで工夫が必要です。
2. 医療判断の難しさ
利用者さんの状態変化があっても、最終的な判断は家族に委ねられます。医師への直接相談ができない環境での看護の難しさを感じることもありました。
まとめ
デイサービスでの看護は、病棟とは全く違う経験ができます。利用者さんとじっくり関われる環境で、やりがいも大きく感じています。
実際に働いてみて、急性期病院から退院した患者さんの生活を知れたような気がして、私にとってはとても良い選択だったと実感しています。ただし、これは個人の経験です。大切なのは、自分が働きたいと思える環境を選ぶこと。一度、派遣や単発バイトで体験してみるのもおすすめです。